「高校生鉛筆甲子園」へ参加された皆さんへ
「高校生鉛筆甲子園」終了のお知らせ
拝啓 新緑の候、貴校におかれましては、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
このたび「高校生鉛筆甲子園(デッサン・イラストコンクール)」は、主催者である広島芸術専門学校が、当初の目的を達成したと判断し、2010年度をもって終了することといたしましたので、ここにお知らせいたします。
8年間にわたり開催主旨である、「高校生の感性と創造性」を表題にし、表現力の自己啓発を促してまいりました。主催者である私たちも、この企画をとおして美術教育の基礎としてのデッサン・イラストの素晴らしい作品に出合うことが出来ました。審査段階でも感動ともいえる作品に出合い、若者の感性の豊かさに改めて驚かされた次第です。参加いただいた皆さまには、感謝の気持ちでいっぱいでございます。
しかし、8年という歳月が過ぎ、美術という広い領域の中で、高校生鉛筆甲子園という作品領域(傾向)を形成する危うさを感じたことも見逃せません。この企画において、私たちは一つの価値をつくることには成功しましたが、これから将来のある若者には、さらに多くの可能性と、広い視野に立った美術表現、たとえばものの見方・表現の多面性の認識と追求をしていただくよう希望いたします。そのことでも今回の鉛筆甲子園は、意味を持った企画であったと自負いたしております。
今後はさらなる美術の可能性を求めて、次代へ繋げていければと考えております。
今、私たち広島芸術専門学校のスタッフは、新たな美術の可能性として、臨床美術(クリニカルアート)にも取り組んでおります。“臨床”という言葉は、これまでは主に医療・福祉・教育分野で用いられてきました。臨床美術における“臨床”には、「人に寄り添う」、「人に向き合う」、そして「人がつながる」という意味でも用いられております。一人ひとりの存在と表現を大切にすると同時に、美術の持つ力をどう社会に具現化していくか? その様な新たな社会的美術の価値を表出する、創造的な美術の領域の一つと考えております。臨床美術は、現在の美術の領域をさらに広げるものと確信いたしております。
これからも広島芸術専門学校は、さらに新たな美術・デザインの領域に挑戦し、社会に貢献できる人材を育成してまいります。
最後になりましたが、貴校のさらなる発展を祈念するとともに、高校生鉛筆甲子園に、ご支援ご協力いただいた皆さまに、心より感謝申し上げます。
今後とも変わらぬご支援ご協力を賜ります様、重ねてお願い申し上げます。
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